前期の売上は創業以来はじめて1兆円の大台に乗り、モノつくりメーカーとしての兆円企業の仲間入りを果たせたと予想している。1973年に私の自宅で創業し、全くのゼロからスタートした会社が41年余りをかけてまずは念願の1兆円企業になれたことを全員で喜びたい。ただこれは単なる通過点であり、これから更なる成長を期すべく挑戦は続くと思って頑張ってほしい。よって、まずはそのようなあくなき挑戦を続ける成長企業集団に入社したことの誇りを持って、本日の日本電産グループでの新しい人生のスタートを切ってほしいと思う。
これから始まる皆さんの社会人生活は、決して楽しいことばかりではなく、むしろ苦難や困難にぶつかることの方が多いが、以下3つのことを肝に銘じて明るい未来を自ら作り上げていくという自信と誇りを持って進んでほしい。
1、 | 世界33カ国で事業を展開するグローバル企業で働いているという自覚をもって、世界に通用する語学力、雑談力、専門能力を高めること。特に日本人が最も不得意と言われる雑談力の向上を期待したい。 |
2、 | グローバル企業間競争は激化してきており、あらゆる場面で闘い、勝利する気概と執念を持ち続けること。「一番以外はビリ」という何事もトップに拘る創業以来の精神を引き継いで、世界に誇れるモノつくりメーカーを更に成長発展させていってほしい。 |
3、 | 私の長年の経験では、職業人生の最大の敵であるストレスは、自らの仕事を成功に導くことでしか解消は難しいと思う。大きな成功でなくてもよいので、小さな成功を積み上げていくことが大切である。それには、投げない、逃げない、辞めないの「3ない主義」を心がけるようにしてほしい。 |
平成27 年4 月1 日
日 本 電 産 株 式 会 社
代表取締役会長兼社長 永 守 重 信
以上